地点2 上発地(かみほっち) 浅間山のテフラと姶良(あいら)丹沢火山灰とレス

道路脇で,プリニー式噴火によって降下堆積した3枚の軽石層(上からYP, BP2, BP0)をみることができる.軽石層の間にはレスが挟まっている.これは,浅間火山の静穏時に風塵が少しずつ地表に堆積してつくった地層である(早川,1995).この地点での堆積速度は1000年あたり約5cmである.BP0軽石の5cm下にピンク色の火山シルト(厚さ8cm)がある.これは,26kaに鹿児島湾から入戸(いと)火砕流が発生したとき,サーマルとして上空に舞い上がった大量の火山灰がこの地点に降下してつくった地層であり,姶良丹沢火山灰(AT)と呼ばれる(町田・新井,1992).日本の第四紀編年をするときにもっとも重要な鍵テフラである.

地点2の露頭写真

  • 柱状図

    姶良丹沢火山灰の分布図(町田・新井,1992)


    地点1 馬取
    地点2 上発地
    地点3 杉瓜
    地点4 平原
    地点5 峰ノ茶屋
    地点6 白糸の滝
    地点7 黒豆河原
           地点8 鬼押出し
           地点9 プリンスランド
           地点10 赤川の土取り場
           地点11 鎌原観音堂
    引用文献

    浅間火山の地質見学案内に戻る
    早川研究室ホームページに戻る