子持村北牧でいま見える榛名山の6世紀噴火の痕跡

子持村北牧の国道353号バイパス予定地でいま,群馬県埋蔵文化財調査事業団が発掘をしています.この地域は,6世紀に起こった榛名山の2度の噴火で,それぞれ熱雲と軽石降下の災害にあったことがわかっています.写真のように,いまでもよい露出が見えますが,来月12月にはこの西隣が開いて,もっとよい露出があらわれる予定です.この写真の熱雲堆積物の下は放牧地ですが,そこでは水田があらわれると見込まれています.このバイパス予定地発掘調査は,来年度も行われる予定だそうです.火山学と考古学の野外見学に絶好の場所ですので,ぜひ大勢の方が訪れてください.問い合わせ先:群馬県埋蔵文化財調査事業団 0279-52-2742

遺跡全景.厚さ2メートルのプリニー式軽石を取り去ると古墳時代の土器がみつかる.西南西10kmには,この軽石を降らせたあとに火道をゆっくりと上昇して来た二ツ岳溶岩ドームがそびえている.

軽石の下には,最初の噴火で発生した熱雲が残した薄い火山灰がある.

熱雲火山灰と軽石の間には,群馬のからっ風で運ばれた塵が10cmほど堆積している.

2001.11.10