月刊地球254 総特集「富士火山の活動史と噴火災害」2000年8月 2200円

は,厚さからしたらちょっとお高いけど,富士山研究の最新を手軽に知ることができるお得な雑誌です.この中から,わたしが注目した3編を紹介します.

507-511 町田 洋 建設と崩壊を繰り返してきた富士山 -とくに縄文時代末の大崩壊- 
御殿場いわなだれは,頂上火口を含む崩壊だったと主張する.この主張に私は首を傾げるが,かつてテフラを使って富士山噴火史の概念を一変させた著者による論文だから,一読せずにはいられない.

529-534 高田 亮 玄武岩質火山の比較研究からみた富士火山の進化段階.
次の噴火が山頂からか山腹からか,山体崩壊は起こるのか,を地殻応力の研究から論じている.

558-563 小山真人 史料にもとづく富士山の活動史と災害予測.
富士山の災害予測に史料記述の検討が有益であること.しかし,その検討がまだ不十分であると力説している.