Q

Date: Sat, 15 Apr 2000 00:43:00 +0900
From: <tmyamada@seaple.icc.ne.jp>

初めまして。
千葉先生のInternet掲示板に、ときおり書き込んでいるTAKOです。

高校生の頃から趣味で地球科学をかじってきました。
有珠山の噴火に際しては、毎日暇を見てInternet放送の動画を見ています。 千葉先生の掲示板「
ある火山学者のひとりごと」の発言NO.1373に
 私が張りつけた映像の直前に、
 金比羅火口付近から垂直にまず高温部が伸びて(みかけ山頂までの2/3くら
い)それから下部に水平に高温部が広がり、さらにその根っこから下部に高温部
中心が垂れ下がるように、見えました。
 なんとなく、これはサージと小さな火砕流かな?と思いましたがどうでしょう
か?

 昨日から本日(14日)にかけて、この映像で見る限り、噴煙が
激しくなっているように見えます。予知連も噴火形態の変化をいっているようで
す。火山性微動は空白時間がありました。(14日午後)

TAKOさんが千葉さんの掲示板に貼り付けた,HBCインターネット放送からのキャプチャ画像(だと思う).赤外線映像.

A

たしかにサージを含む,広い意味の火砕流が発生した瞬間をTAKOさんはごらんになったのかもしれません.これを見たのは,世界中でTAKOさんだけだったかもしれません.

ただしとても小さな現象だったと思います.これ自体が災害を起こすような現象ではなかったと思います.しかし,金比羅山の噴火の様子にも大きな変化が見られているのではないかと思わせる,(推移予測のために)たいへん重要な観察報告だと思います.

報道によると,現地の専門家たちはいま,西山の噴火に大きな変化が見られることに注目しているようです.西山だけでなく金比羅山の噴火も変化しつつあることが確かめられたら,この報告は重要な貢献だと思います.

金比羅山の噴火も,西山の噴火も,これまでにくらべてずっと高温の物質を噴出するようになったみたいですね.地下水によるマグマの冷却がうまくいかなくなってきたのでしょう.ただし上の映像は赤外映像であることに注意する必要があります.みかけほど高温ではないと思うのがよいと思われます.

早川由紀夫(4.15.1455)