6.14(水)

▼6月9日に開かれた火山噴火予知連絡会有珠山部会第34回事務局とりまとめ記者レク資料もすべてスキャンしました.この作業にかかった時間は,先の作業で慣れたから1時間で済みました.
 
▼現地で6月10日9時から開かれた第58回有珠山噴火非常災害現地対策本部合同会議後に記者配布された資料をすべてスキャンしました.この作業にかかった時間は,スキャナの不具合調整時間とデザイン考察時間を含めて2時間でした.
 
虻田町側からのアニメ(地質調査所)
 
▼避難解除になって自宅に戻ることができた(とくに虻田町の)みなさんへ,
 損害保険にはいることをつよく勧めます.多くの方は,火災保険に入ってらっしゃると思いますが,それをぜひ総合保険に切り替えてください.これは,土石流などの水害も補償します.さらに地震保険にも加入してください.火山噴火による被害は地震保険に加入することによってのみ補償されます.→(社)日本損害保険協会の風水災で被害に遭ったとき地震保険Q&A
 すでに入っている損害保険会社に電話して,総合保険と地震保険に加入したいと告げるのがもっとも簡便な方法です.いますぐ行動に移してほしい.避難指示地域のかたは,もしかすると物件(家屋)が確認できないことを理由に,いま加入することがむずかしいかもしれません.しかしすでに避難解除になった地域のみなさんは,いますぐ保険に加入できるはずと思われます.
 もし農協や漁協などの共済保険に加入している方は,その保険が水害と噴火災害を補償しているかどうか調べてください.農協のJA共済だと,建物更生共済(たてこう)に入れば,水害も噴火災害も補償してもらえるようです.確かなことは,最寄りの共済でお確かめください.
 やや不謹慎かもしれませんが,わかりやすいためを優先してはっきり書きます.いまの虻田町が負っているリスクを考えれば,(政府認可で全国規模で決まっている)保険料は,虻田町にとって,いまとてもお安い設定だと私は思います.破格のお買得商品だと言ってよいでしょう
 
▼アジア航測のちばさん・ふじたさんコンビによるサイロダイヤグラム
 
▼宮崎さんの日記(6.13)自衛隊さん、復旧作業早く手伝ってを読みました.先週末の現地滞在中,私が収集した情報をすこしお話しします.
 たしかに今回有珠での自衛隊の活躍は,雲仙のときの大活躍とくらべると見る影がありません.雲仙のときは,専門家が制止しても,部隊長はあえて危険地帯に部下を投入しました.島原・深江の住民は,彼らに深く感謝していたと思います.しかし,今回有珠で,自衛隊はたしかにその場にいるが,ほとんど働いていないようにみえました.
 宮崎さんは,「いまここに来ている自衛隊員は町民のためなら命を投げ出すことも考えて来ています」と書いています.はい,どうやらこれは「下の者」の考えだけでなく,「上の者」の考えでもあるようです.現地災害対策本部にいる信頼できる人の話によると,自衛隊の「上の者」の考えは,「人の命のためなら隊員の命をかけてもよいが,もののために隊員の命をかけることはできない」ということらしい.住民の退去がすべてすんだいま,(思い出の品である)位牌を取りに行くために隊員の命を危険にさらすことはできないということらしい.この考えにはたしかに一理あるが,あまりに硬直的です.これでは,国民に愛される自衛隊にはなれない.雲仙での自衛隊の得点が,今回の有珠で帳消しになった感があります.
 いま有珠に来ているの自衛隊は,北海道を配備されている「北部方面」のうち,千歳に本拠を置く「第七師団」だという.「上の者」に下から意見提出するには,まず「第七師団」,つぎに「北部方面」,そして最終的には東京市ヶ谷という手順を踏むのでしょう.
 そういうわけで,自衛隊の戦車ではなく,赤い消防自動車で住民の一時帰宅が行われているようです.なぜ警察の車に乗せないのかは調べませんでした.
 →北海道知事が自衛隊にその仕事を要請していないのではないか,との意見をメールでいただきました.