5.20(土)

有珠山の論理ツリーをつくってから1ヶ月が経過しましたので,確率を見直しました.これから最悪がくる確率を30%から20%に引き下げました.
 洞爺湖温泉と虻田IC付近が壊滅的被害を受ける確率は10%,リスクは500(人)です.ほぼ同じ期間内を考察対象にしてつくった岩手山の論理ツリーと比較してみましょう.山体崩壊で盛岡市が岩なだれに埋没する確率は0.9%,リスクは1902(人)です.盛岡市の人口が20万人と多いから,岩手山崩壊による災害の発生確率は小さいけれどもリスクが大きく算出されます.
 国あるいは地域社会としてリスクを管理するときは,盛岡市の防災のほうが重要度が高い.一方,かけがえのない個人の生命を守る意味からは,発生確率が大きい洞爺湖温泉と虻田IC付近のほうが注目度が高い.防災のための(限られた)投資をどちらに手厚く振り向けるべきか,難しい問題です.