5.10(水)

▼5月4日と5日のGPS観測で,各観測点が数十cm隆起していることがわかったと時事通信が伝えています.毎日新聞北海道新聞も同様に伝えています.4月中旬以降にこの変化があったのなら,重大です.時事通信だけが,気象庁の観測結果だと書いています.しかし気象庁のサイトは,観測データを公開することをしていませんから,そのデータをみて確認することができません.
 そのかわりに国土地理院のGPSをみると,5月9日までのデータ解釈として,「4月中旬よりすべての基線において、距離変化は停滞しているように見えます」と説明があり,グラフが表示してあります.二つの独立したデータは互いに矛盾した結果を示しているようにみえます.国土地理院のデータは実績があって信用できます.一方,気象庁のデータは公開されていませんので評価不能です.
 簡単に取れる裏付けを取らないまま,情報に解釈を加えて評価することをしないまま,情報をただ垂れ流すだけのマスメディアは,インターネット時代のいま,もはや必要ありません.ないほうがましです.無用の混乱を招くだけですから.(1150)
 気象庁GPSではなく北大・九大GPSだったことが判明.5.15をご覧ください.

次の噴火への備えと,気の持ち方