台風5号によって前橋市内で利根川が氾濫しました

1998.9.16.1450

前橋市内で利根川が氾濫しました.県庁脇の河川敷の駐車場で,車が30-40台流されました.ゴミがたくさん流れてくるから,上流でも被害があったと思われます.利根川東岸を通る「国体道路」は,前橋グリーンドームと営林局の間で水に浸かったため閉鎖されています.営林局より北側の国体道路は水に浸かっていないので通れます.

県庁脇の河川敷で車が流されるのは,10数年前にもありました.

水の色が違う.コーヒーのような茶色.においもする.前橋は扇状地にあたるから,大きな岩がゴツンゴツンとぶつかる音が聞こえる.


1998.9.16.1650

15時ちょうどころ,堺本由紀さんがデジタルカメラで撮った写真4枚

私が行った12時20分ころは,赤い車の天井が水面から見え隠れしていた.この写真より水位が1m50cmくらい高かった.階段の2段分が濡れていたから,そのときは最高水位から50cmほどすでに引いていたと思われる.つまり最高水位は,この写真より2mほど高かった.

そばでお昼を食べていた大工さんたちによると,8時前に来たときには,駐車場に水はなかったという.9時ころまでの間に,何台かの車が脱出したという.脱出に失敗して運転手もろとも1台が流されたという情報もあったが,それは真実ではないらしい.

私はネガフィルムで撮りましたので,そのうち現像に出します.


1998.9.16.1840

1820ころのNHKテレビが伝えたところによると,流された車は77台だとのことです.

洪水のときに車が流されるから河川敷を駐車場に使わないようにしなさい,という提案があるとNHKは伝えました.あの広い河川敷を駐車場に使うのはたいへん賢い土地の有効利用だと思うので,このまま駐車場として使い続けるのがいいと私は思います.市街地に近いあの土地を使わないなんて,もったいない.

車を流した人は,数年に一度はこういうことが起こることを承知で置いてたはずです.気象災害は,いまかなり正確に予知できる.きちんと警戒していれば,車を流されるはずはなかったはずです.事情によってきちんと警戒できない人は,保険に入ってください.


1998.9.24.0820

前回の事例は,1981年の台風による増水です.そのときは車20台が流されたとのことです(朝日新聞,98.9.17).

今回流された車の台数は85だったそうです.また22日に県管財課係長(43)が,このことを苦にして,県庁内で飛び降り自殺をしました(朝日新聞98.9.23).


1998.9.26

9.16.1220からの1時間ほどで私が撮った写真です.

この二台の車は,流されないようにレスキュー隊員?がロープをかけた.

橋の上から見物する人々

グリーンドーム脇の国体道路もは冠水のため通行止め

荒れくるう濁流

市営ゴルフ場と隣接するキャンプ場も冠水


1998.10.9

きのうの朝日新聞群馬版によると,県は利根川河川敷駐車場(1500台分)を廃止するようです.この国ではなんで理屈が通らないんだろう?残念なことです.

ただし,記事末尾にあるように,これを機会にバスなどの公共機関の利用が増大すれば,それはそれで歓迎すべきことです.しかし,いったんマイカーの便利さを知った県職員がバスに乗るだろうか?