磐梯山

臨 時 火 山 情 報

   第1号

         平成12年8月16日15時15分
                 若松測候所 発表

 火山名  磐梯山

 磐梯山では、8月14日以降急激に地震回数が増え始め、15日には1日の合計で400回を超え、1965年の観測開始以来最も多くなっています。あわせて有感地震や火山性微動も観測されており、火山活動が活発化しています。
 今後、山頂での小規模な噴火の可能性も否定できないことから注意して下さい。

 磐梯山の火山性地震は、8月14日に179回を数えましたが、昨日8月15日に入って急激に増加し、416回に達しました。本日16日に入ってからも火山性地震のやや多い状態が続いています。
 また、15日23時04分には山体直下でマグニチュード2.9のこれまでで最大規模の地震が発生し、猪苗代町で震度1を観測するなど、昨日1日でマグニチュード2を超える地震が4回発生しています(うち有感地震2回)。
 火山性微動は14日に1回(継続時間31秒)、15日に2回(継続時間40秒と55秒)観測されています。

 磐梯山山頂の南南東1.8kmにある気象庁地震観測点(A点)で観測した8月14日以降の地震回数は次のとおりです。

     8月14日     179回
     8月15日     416回
     8月16日
       00時〜01時   4回
       01時〜02時   6回
       02時〜03時   2回
       03時〜04時   1回
       04時〜05時  13回
       05時〜06時   1回
       06時〜07時   0回
       07時〜08時   1回
       08時〜09時   3回
       09時〜10時   1回
       10時〜11時   0回
       11時〜12時   0回
       12時〜13時   6回
       13時〜14時   3回
       (14時までの合計)  41回

 なお、遠望監視カメラ及び地殻変動観測(GPS)によるデータには、特段の変化はありません。 
 気象庁では磐梯山の活動を引き続き注意深く監視しています。
 火山活動に大きな変化があれば、火山情報で随時お知らせします。


火 山 観 測 情 報

定 期 火 山 情 報
第 1 号

平成12年6月15日14時00分
若松測候所発表

火山名   磐  梯  山
 
 平成12年6月2日及び6月5日に磐梯山の現地観測を実施しましたので、その結果と前回の定期火山情報(平成11年10月15日)以降の状況についてお知らせします。

1.概況
この期間、磐梯山では4月下旬から火山性地震が多くなっています。また、5月10日に観測開始以来初めて火山性微動を観測しました。これらのことから、6月1日に磐梯山の火山観測情報第1号を発表しました。
現地観測、遠望観測では、磐梯山の表面現象等に変化は観測されていません。

2.現地観測
6月2日及び5日の現地観測では、火口壁などの各観測点で噴気の状況、火山性ガス、温泉や湖沼の水温及びpH等を観測しました。その結果、前回と比べ大きな変化はありませんでした。

3.震動観測
磐梯山では、4月下旬から火山性地震が多くなっており、5月21日、磐梯山を震源とするM2.4の地震があり、猪苗代で震度1を観測しました。その後、5月30日にもM2.1とM2.2の地震が発生しており、地殻内のやや深いところを震源とする低周波地震も観測しています。6月に入ってからは5日、10日に地震回数も一時的に増加しました。また、5月10日には観測開始以来初めて火山性微動を観測しましたが、その後は観測されていません。
なお、気象庁では臨時の地震計などを設置して監視を強化しています。
平成11年10月からの火山性地震の回数は次のとおりです(6月は13日まで)。

       磐梯山の地震回数(磐梯山周辺の回数には、磐梯山直下の回数も含む)
月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月
磐梯山周辺の回数 12 23 3 12 8 6 130 241 101
磐梯山直下の回数 4 16 2 5 3 2 23 174 75

4.遠望観測
この期間、若松測候所からの目視による遠望観測と、北塩原村剣ヶ峯に設置してある遠望観測装置(カメラ)の観測によると、噴気などの表面現象に変化はありませんでした。また、6月7日に福島県の防災ヘリコプター協力による機上観測を実施しましたが、異常は見られませんでした。


火 山 観 測 情 報

第1号s

平成12年6月1日14時00分
若松測候所 発表

火山名  磐梯山

 磐梯山では、火山性地震が増加しています。

 磐梯山では5月20日頃から火山性地震が増加し始めました。5月21日01時21分にはマグニチュード(M)2.4の地震が発生し、猪苗代町で震度1を観測しました。
 5月30日22時41分にはM2.2の地震が発生しており、同日、地殻内のやや深いところを震源とする低周波地震も観測しています。

 磐梯山山頂の南南東1.8kmにある気象庁地震観測点(A点)における1日あたりの地震回数は次のとおりです。
     5月20日     2回
     5月21日    45回
     5月22日     1回
     5月23日    13回
     5月24日     2回
     5月25日     1回
     5月26日     2回
     5月27日     2回
     5月28日     1回
     5月29日    26回
     5月30日    37回
5月31日     4回
6月 1日     0回
(8時まで)

 なお、5月10日には火山性微動を観測しましたが、その後は発生していません。

 遠望監視カメラでは、表面現象に異常は観測されていません。

 このような状況から気象庁では、火山活動の監視強化のため、地震計を増設し、現地観測を実施します。

 今後、火山活動に変化があれば火山情報で随時お知らせします。