雌阿寒岳

火山観測情報第11号
平成10年11月16日11時20分
釧路地方気象台発表
火山名 雌阿寒岳

 雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表,
臨時火山情報第2号関連)。
 本日,釧路地方気象台が行ったポンマチネシリ火口の遠望観測結果は,昨日(15日)
と比べ噴煙の量に大きな変化はありません。また,観測結果は次のとおりです。
  ----------------------------------------
   観測時間 色 高さ(m) 流向  欠測理由
  ----------------------------------------
    0600  ×  ×    ×   雲のため
    0700  白 200   東
    0800  白 300   南東
    0900  白 300   東
    1000  ×  ×    ×   雲のため
    1100  ×  ×    ×   雲のため
  ----------------------------------------
   ※流向とは噴煙の流れる方向を表しています。

 9日噴火以降の日別火山性地震回数は次のとおりです。
  --------------------------------------------------
   日   9 10 11 12 13 14 15 16(11時現在)
  --------------------------------------------------
   回数  1  1  0  0  0  2  0  0
  --------------------------------------------------

 火山性微動は,9日の噴火後観測されていません。
 空振計には,本日11時までに噴火を示唆する振動は観測されていません。
 このように,火山活動は噴火直後に比べると静かな状態が続いていますので,臨時火
山情報第2号関連の火山観測情報は第11号をもって中止します。
 今後,火山活動に変化があった場合には,火山情報で随時お知らせします。

火山観測情報第10号 平成10年11月15日16時10分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日,釧路地方気象台が行ったポンマチネシリ火口の遠望観測結果は,昨日と比べ噴 煙の量に大きな変化はありません。また,観測結果は次のとおりです。   -----------------------------------------    観測時間 色 高さ(m) 流向  欠測理由   -----------------------------------------     0600  ×  ×    ×   雲のため     0700  ×  ×    ×   雲のため     0800  白 100   東     0900  白 100   東     1000  白 100   東     1100  白 100   東     1200  白 100   東     1300  白 300   東     1400  ×  ×    ×   雲のため     1500  ×  ×    ×   雲のため     1600  ×  ×    ×   雲のため   -----------------------------------------    ※流向とは噴煙の流れる方向を表しています。  9日噴火以降の日別火山性地震回数は次のとおりです。   ----------------------------------------------    日   9 10 11 12 13 14 15(16時現在)   ----------------------------------------------    回数  1  1  0  0  0  2  0   ----------------------------------------------  火山性微動は,9日の噴火後観測されていません。  空振計には,本日16時までに異常な振動は観測されていません。  次の火山観測情報は明日(16日)15時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第9号 平成10年11月14日16時15分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日,釧路地方気象台が行ったポンマチネシリ火口の遠望観測結果は次のとおりです。 なお,噴煙の量は噴火後初めて観測できた10日に比べて少なくなっています。   ----------------------------------------    観測時間 色 高さ(m) 流向  欠測理由   ----------------------------------------     0600  ×  ×    ×   雲のため     0700  ×  ×    ×   雲のため     0800  白 300   南東     0900  ×  ×    ×   雲のため     1000  ×  ×    ×   雲のため     1100  ×  ×    ×   雲のため     1200  ×  ×    ×   雲のため     1300  ×  ×    ×   雲のため     1400  白 200   南東     1500  白 200   南東     1600  白 200   南東   ----------------------------------------    ※流向とは噴煙の流れる方向を表しています。  本日,火山性地震が2回観測されています.9日噴火以後の日別地震回数は次のとお りです。   ------------------------------------------    日   9 10 11 12 13 14(16時現在)   ------------------------------------------    回数  1  1  0  0  0  2   ------------------------------------------  火山性微動は,9日の噴火後観測されていません。  空振計には,本日16時までに異常な振動は観測されていません。  次の火山観測情報は明日(15日)16時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第8号 平成10年11月13日16時55分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日10時頃,北海道消防防災ヘリコプターにより,北海道防災会議火山専門委員 が上空から観測を実施しました。  その結果,ポンマチネシリ火口周辺は,大きな変化は見られず,96−1火口からの 噴煙は,白色,高さ300メートル以下で東方向に流れていました。  96−1火口の東側に9日の噴火による降灰が確認され,山頂火口から約1.5キロ メートル離れた所で,南北約1キロメートルの幅がありました。各機関の調査によると, この降灰は山麓では鶴見峠付近まで確認されています。山頂火口内の状況は噴煙の ため確認できませんでした。  各機関が噴火後に採取した降灰を北海道大学で分析した結果,新しいマグマに由来 すると思われる微量の火山ガラスが検出されたことから,今回の噴火はマグマ水蒸気 爆発の可能性があることが分かりました。また,総噴出物量は約千トンと見積もられ, 前回(1996年11月)の噴火に比べると数分の一と推定されました。  釧路地方気象台が本日行った16時までの遠望観測では,噴煙は白色,高さの最高 は200メートルで東に流れていました。噴煙の量は,昨日と比べて大きな変化はありま せん。  火山性地震は,10日16時03分以後観測されていません。  火山性微動は,9日の噴火以後観測されていません。  火山機動観測班がオンネトーに設置した空振計は12日17時50分,地震計は本日 13時20分にそれぞれ運用を開始しました。空振計には本日16時までに異常な振動 は観測されていません。  次の火山観測情報は明日(14日)16時頃発表する予定です。  今後の火山活動に異常がありましたら火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第7号 平成10年11月12日16時30分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日10時頃,釧路地方気象台が陸上自衛隊第5師団第5飛行隊のヘリコプターに より行った雌阿寒岳上空からの観測結果をお知らせします。  ポンマチネシリ火口の噴煙は,白色,高さ約200メートルで南東に流れており,10 日の上空からの観測時より少なくなっています。  火口周辺は,昨夜の降雪により白色で特に変化はありませんでした。なお,96−1 火口の東方向に長さ約1キロメートルで,幅約500メートルにわたり,噴煙のため雪 が融け9日の噴火による降灰が現れていました。  火口内の状況は,雲と噴煙のため確認できませんでした。  釧路地方気象台が本日行った16時までの遠望観測では,噴煙は白色,高さの最 高は400メートルで,南東に流れていました。  火山性地震は,10日16時03分以後観測されていません。  火山性微動は,9日の噴火後観測されていません。  釧路地方気象台等で採取した降灰をもとに,昨日北海道大学で分析した結果,今 回の噴火はマグマ水蒸気爆発の可能性があることがわかりました。  次の火山観測情報は明日(13日)16時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第6号 平成10年11月11日16時10分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日,釧路地方気象台から行ったポンマチネシリ火口の,目視および遠望観測装置 による観測結果は次のとおりです。     観測時間 色 高さ(m) 流向 欠測理由    ----------------------------------------      0600  ×  ×    ×  雲のため      0700  ×  ×    ×  雲のため      0800  白 300   東      0900  白 300   東      1000  白 300   東      1100  白 200   東      1200  白 300   東      1300  ×  ×    ×  雲のため      1400  白 200   東      1500  白 300   東      1600  白 200   東    ----------------------------------------     ※流向とは噴煙の流れる方向を表しています。  火山性地震は,10日16時03分以後は観測されていません。  火山性微動は,9日の噴火後観測されていません。  次の火山観測情報は明日15時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第5号 平成10年11月11日10時10分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  昨夜,釧路地方気象台が阿寒町上徹別に設置している,遠望観測装置のビデオテ ープを回収し解析を行った結果,9日14時42分頃から十数分間にわたり雌阿寒岳 のポンマチネシリ火口から黒い噴煙が出ているのを確認しました。このことから,雌 阿寒岳は11月9日14時42分頃にポンマチネシリ火口から噴火したことがわかりま した。  釧路地方気象台から行った10時00分の遠望観測では,噴煙は白色,高さ300メ ートルで,東に流れています。また,雌阿寒岳山頂付近が黒く変色しているのが確認 できますが,新たな降灰ではなく雪が融けたため地面が露出したものと思われます。  火山性地震は,9日2回,10日1回観測されましたが,その後は観測されていません。  火山性微動は,9日の噴火時後観測されていません。  次の火山観測情報は本日16時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第4号 平成10年11月10日17時20分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  本日,釧路地方気象台が北海道消防防災ヘリコプターにより13時30分頃に行っ た雌阿寒岳上空からの観測結果をお知らせします。  噴火地点は,中マチネシリ火口では異常が認められなかったこと等から,ポンマチ ネシリ火口(96−1火口)と推定されます。火口からは白色の噴煙が約400メートル の高さまで上がっており,東側に流れていました。  火口周辺の降灰域は,新雪のため確認できませんでした。  札幌管区気象台地域火山機動観測班,釧路地方気象台および北海道大学等の 合同調査では,雌阿寒岳の東約7キロメートルのフレベツ林道で南北方向約2キロ メートル,さらにその東側約8キロメートルにある鶴見峠の南北方向約4キロメートル の範囲で微量の降灰が確認されました。  火山性地震は,9日2回観測され,その後は10日16時30分現在1回観測されま した。  火山性微動は,9日14時41分頃から約4分間観測されましたがその後観測され ていません。  次の火山観測情報は明日10時頃発表する予定です。  今後火山活動に異常がありましたら,火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第3号 平成10年11月10日10時20分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします(平成10年11月9日19時00分発表, 臨時火山情報第2号関連)。  釧路地方気象台から行った10時00分の遠望観測では,雲のため噴煙は見えま せんでした。なお,8時の観測では白色,噴煙の高さは600メートルで今日これまで の最高でした。  火山性地震は,9日2回観測されましたが,その後は10時現在観測されていませ ん。  火山性微動も,9日14時41分頃から約4分間観測されましたがその後観測され ていません。  現在,札幌管区気象台地域火山機動観測班および釧路地方気象台が降灰調査 を行っています。調査結果は,本日16時頃発表の火山観測情報でお知らせする予 定です。  火山活動に異常がありましたら火山情報で随時お知らせします。
火山観測情報第2号 平成10年11月9日22時50分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳 雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします.(平成10年11月9日 19時00分発表,臨時火山情報第2号関連).  釧路地方気象台職員による現地調査の状況は以下のとおりです.  降灰は雌阿寒岳から東に約10キロメートル離れた国道240号線 の雄観橋付近から釧路側に約1.6キロメートル,阿寒湖畔側に約 0.8キロメートル,幅2.4キロメートルにわたり微量の降灰が認め られました.  なお,噴火後火山性地震や微動は観測されていません.  明日は,札幌管区気象台地域火山機動観測班および釧路地方 気象台合同の降灰調査を再度行う予定です.  今後の火山活動に十分注意して下さい.
臨時火山情報第2号 平成10年11月9日19時00分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳  雌阿寒岳が噴火しました.  釧路地方気象台職員が17時52分に阿寒湖畔付近の国道240 号の雄観橋付近で微量の降灰を確認しました.  気象台と北大の地震計には,14時41分頃から噴火に関連した と思われる火山性微動が確認されています.その後,火山性地震 や微動は観測されていません.  今後の火山活動に十分注意して下さい.
火山観測情報第1号 平成10年11月9日18時00分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳 雌阿寒岳の火山活動状況をお知らせします.(平成10年11月9日 16時20分発表,臨時火山情報第1号関連). 雌阿寒岳が噴火した模様です.  釧路西消防組合阿寒湖支署による確認では阿寒湖畔付近の国 道240号線の雄観橋付近で降灰が認められたという情報がありま した.現在気象台の職員が降灰の確認に向かっています.  気象台と北大の地震計には14時41分頃から約4分間微動が観 測されましたが,その後火山性地震や微動は観測されていません.  釧路地方気象台からの遠望観測では雲のため本日は観測でき ませんでした.なお,昨日の15時00分の観測では噴煙は白色で 高さは200メートルでした.  今後の火山活動に十分注意して下さい.
臨時火山情報第1号 平成10年11月9日16時20分 釧路地方気象台発表 火山名 雌阿寒岳 雌阿寒岳が噴火した模様です. 釧路西消防組合阿寒湖支署によると,阿寒湖畔で16時10分頃 降灰が認められたという情報がありました. 今後の火山活動に十分注意して下さい.